マンガ等で「三国志」の曹操は劉備と比べて悪的に描かれてますよね。どうしてでしょうか?
曹操は、儒教的に悪とされる事をしたからです。
・主君(漢の皇帝)を退け、ないがしろにした
・孔子の子孫を殺害し儒者を迫害した
・儒教に反するような人材登用を行い独自の国づくりを目指した
などです。
また、劉備は血統的には怪しいが漢の皇帝の一門を名乗り、漢朝を継ぐ者を名乗ったので儒教的にはこちらが正義となります。
この為、後世に曹操の悪いイメージと劉備の良いイメージが残り、数百年を経て小説「三国志演義」に繋がって行きます。
だいたい1990年代ぐらいまでの小説・漫画その他のほとんどは「演義」を元に作られているので劉備=正義、曹操=悪となっています。
最近は歴史書である「正史三国志」を参考に加えた作品も増え、作品によって大きくイメージやストーリーが変わる事があります。
上の方々の補足です。
歴史書は編纂した側の主観でかかれます。
底本が曹操を悪人物と描くために、その影響でしょう。
劉備のほうが民衆を大切にした、というイメージもあるようですし?
歴史書を読む場合はその辺を差し引いて読みますね。
『蒼天航路』という三国志のマンガがあります。
曹操を主人公にして、曹操の視点で三国時代を描いています。
登場人物たちがみんな躍動的で面白いです。一度お読みください。
このマンガの場合、従来の物語では「悪」として捕らえられていた曹操の性格が、
曹操が子供のように機敏で純粋な感受性を持っていて、他の人々の評価を気にせずに決断できる行動力を持った人物と解釈して描かれています。
最初の参考URLで読者の感想をお読みください。
視点が変わると、捕らえ方も変わるという例だと思います。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4063284344/250-1048362-9829058?v...
http://www.h2.dion.ne.jp/~soutenko/top.html
三国志が日本でお披露目されたのは江戸時代でして、その当時も今と同じように、日本人受けするのは「底辺から上り詰める(日本に限らないかも)」でした
それなりの家柄を持つ曹操に比べ、ムシロ売りという設定の劉備がのし上がる設定は、一般市民を強くひきつけたことは想像に難くありません
その文化がいまだに根強く残っているためなんでしょうね
横山光輝のマンガや吉川英治の「三国志」の元になっている小説(正確には、民間の講談の集大成)の「三国志演義」がそのようになっているからです。
「演義」が劉備を好意的に書いているのは、いわゆる判官贔屓的なものでしょう。
なお、「三国志演義」は歴史書でなく、小説です。
歴史書である陳寿の正史「三国志」は、魏を正統な王朝としています。
また、曹操を悪役でなく描いているものとして、マンガの「蒼天航路」や、陳舜臣さんの小説等、多数あります。
漫画の元になった小説の元になった「歴史書」が、劉備側のものだから。
どう、贔屓目に見ても「曹操」の方が主人公向きだけどねえ・・・・・・
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